税務アフィリエイターの九頭(くず)です。
今回は最近CMなどでよく見かける着物買取専門店に着物を売った場合に税金がどうなるのか?
ということをお伝えします。
着物の買取は高いものだと100万円以上の高値で買い取ってもらえることもあるらしいので、着物売ることを検討している方は読んでもらえればと思います。
最近よく見かける着物買取専門店はここですね
あ!!知ってます。0120・ナハ・ナハ・ナハってやつですね?
それはせ〇だ〇つおさんだね。ハナ・ハナ・ハナだよ(笑)
と、九頭の年齢がバレそうなやり取りは置いといて本題に入りましょう。
着物の買取って確定申告する必要はある?
いつものようにいきなり結論から言いますが、次の場合には確定申告する必要がある可能性があります。
・1年間の着物の買い取り額総額が50万円を超える場合
・1年間の着物の買取総額と他の資産の買取額総額が50万円を超える場合
なるほど。九頭先生、具体例を出してください
1年で着物3着を総額60万円で売った場合とか、1年間に着物と車を売って総額が100万円だった場合のことだよ
これらに該当する場合には売った資産の対して税金が発生する場合があるのです。
最初の「確定申告する必要がある可能性」というのは
お給料をもらっている人だったらお給料以外の所得が20万円未満なら住民税の申告だけで良かったりするからその人の所得状況に寄るんだよね。だから「可能性がある」なんだ
着物を売ったことに対する税金とは?
着物を売ると譲渡所得という所得に該当します。
譲渡所得の金額に関しては国税庁のホームページに以下のように記載されています。
読むのが面倒だ!という方は下にまとめを書くのでそれを読んでください
総合課税の譲渡所得の金額は次のように計算し、短期譲渡所得の金額は全額が総合課税の対象になりますが、長期譲渡所得の金額はその2分の1が総合課税の対象になります。
譲渡所得の金額 = 譲渡価額 - (取得費(注1) + 譲渡費用(注2))-50万円(注3)
(注)
1 取得費とは、一般に購入代金のことです。このほか、購入手数料や設備費、改良費なども含まれます。ただし、使用したり、期間が経過することによって減価する資産にあっては、減価償却費相当額を控除した金額となります。
2 譲渡費用とは、売るために直接かかった費用のことです。
3 譲渡所得の特別控除の額は、その年の長期の譲渡益と短期の譲渡益の合計額に対して50万円です。その年に短期と長期の譲渡益があるときは、先に短期の譲渡益から特別控除の50万円を差し引きます。なお、譲渡益の合計額が50万円以下のときは、その金額までしか控除できません。
国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3152.htmより引用
・売った金額から取得費と購入代金の合計額を控除した差額から50万円(差額が50万円以下の時はその50万円以下の金額)を控除する
・長期譲渡所得の時は50万円を控除した金額の差額の半分の金額が税金の対象
・50万円控除した差額に対して税金がかかる
・取得費は購入代金から時間の経過によって価値が落ちた分の金額を引く
といったことが書かれています。
最初の「50万円を超える場合」というのは特別控除額が50万円だからです
また、
短期譲渡所得とは譲渡時の所有期間が5年以下の場合
長期譲渡所得とは譲渡時の所有期間が5年を超えている場合
をいいます。
九頭先生、全然わかりません!!
法律ってそんなもんだよね・・・。というわけで具体例を用意したよ
譲渡所得の計算の具体例
例1、着物を1着売った場合
所有期間3年の着物(取得費20万円)を80万円で売った場合
80万円(譲渡価額)ー20万円(取得費)ー50万円(特別控除額)=10万円(譲渡所得)
例2、着物と車を1年間で売った場合
着物:所有期間3年で取得費20万円のものを60万円で売った場合(5年以下なので短期譲渡)
車:所有期間10年で取得費10万円のものを50万円で売った場合(5年超なので長期譲渡)
着物:60万円(譲渡価額)ー20万円(取得費)ー40万円(特別控除額)=0円(譲渡所得)
車: 50万円(譲渡価額)ー10万円(取得費)ー10万円(特別控除額)=30万円
30万円×1/2=15万円(譲渡所得)
先ほどの国税庁のホームページに書かれていることを数字を使って例えるとこのようになります。
確定申告のためにすべきこと
着物を売った際の確定申告のために必要なのは
・着物を売った金額・売った日が分かるもの(譲渡価額・譲渡年月日の確定)
・着物を買った金額・買った時期が分かるもの(取得費・所有期間の確定)
を用意することです。
ちなみに買った金額・買った時期が分かるものは紛失してしまっても概算額で計算できます。
これを用意しておけば税務署や税理士さんに金額の具体的なアドバイスをもらえます。
九頭先生はやってくれないんですか?
元・税理士であって現役ではないからね。面倒なことになるからするわけにはいかないんだよね(笑)
もし、お近くに税理士さんがいないという場合にはこういったところで依頼してみると良いでしょう。
こちら ⇊
色々な方面に強い税理士さんがいますので、着物の買取だけでなく、将来の相続が心配という方はこの機会に相続に強い税理士さんを紹介してもらうと将来に備えることも出来ます。
まとめ
・着物は高額で売れるため売ることで確定申告の必要が生じる可能性がある
・目安としては売ったものの総額が50万円を超えた場合
・税金は着物を売った金額・買った金額・所有していた期間などで変わってくるため、それらが分かるものを保存しておく
ということになります。
確定申告の時期になると税理士さんは手一杯・税務署は混雑となりますので早めに対策をしておくと良いでしょう。