【合格者が語る】税理士試験は独学で合格できる?

税務アフィリエイターの九頭(くず)です。
今回は税理士試験は独学で合格することが出来るのか?ということがテーマです。

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どれくらい難しいのか?一言でお願いします!

九頭九頭

合格者のほとんどが即答で「無理!」と言うと思います。

九頭も合格者の一人ですが、これくらい難しいです。
つまり、独学で合格できる人はかなりの超人と言えます。
なので、よほどの事情がない限りは独学で勉強しない方が良いでしょう。

税理士試験が独学で合格するのが難しい理由

頭ごなしに「難しい!」と言われても受験したことがないとピンとこないかもしれませんね。
なので、ここからは細かい説明をさせていただきたいと思います。

税理士試験は5科目合格で初めて合格

税理士試験は年に1度の試験で科目合格式の試験です。
何年かけても良いので累計で5科目(必修科目もありますが)合格すれば税理士試験合格者となります。

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つまり、毎年1科目に集中して受験しても良いんだ。それなら何とか・・・

九頭九頭

なりません!

じつは5科目合格するまでには高いハードルがあります。

各科目はどうすれば合格になる?

5科目取れば合格ということはご理解いただけたかと思います。
では、各科目はどうすれば合格になるのか?

受験案内には
合格基準点は満点の60パーセント」と書かれています。

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なんだ、じゃあ60点取れれば良いんですね!

九頭九頭

そういうものでもない

正直な話、60点取れば合格という考えは持たない方が良いです。

これは平成27年度から30年度までの過去4年間の税理士試験の合格率になります。

九頭九頭

右側の○○年度合格率と言う部分をご覧ください

必修科目である簿記論、財務諸表論は時々高い合格率をたたき出すのですが、他の科目は毎年10%台前半であることが分かると思います。

これを見て分かることは、毎年10%台前半の受験者しか合格させないようにしている!と捉えることも出来ます。
厳密に言えば「10%台前半だけ合格させている」だと思いますが、この辺りの話は省略します。
それに、受験案内にも「合格点」とは書かずに「合格基準点」と書いていますので60点を取れれば合格とは言えないのです。

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ええと、つまり何を言いたいんですか?

九頭九頭

合格するには合格点を取ることよりも人よりも良い点数を取ることを意識しないといけない、ということ

つまり、税理士試験は高校・大学入試などと同じで、人よりも高い点数を取った上位10%~15%以内の人が合格者になれるというシステムなのです。

なので、合格点を意識するよりも他の受験生の出来を意識した方が良いのです。

他の受験生にはどのような方がいるのか?

では、税理士試験独学合格を阻む他の受験生、つまりライバルにはどのような方がいるのか?
最も強力なライバルは言うまでもなく、資格予備校・専門学校に通っていてモチベーションの高い受験生です。

九頭九頭

なぜなら資格と予備校には次のようなメリットがあるからです

資格予備校に通うメリット

資格予備校は当然ながら1人でも多くの受講生を合格させるのが仕事です。
今の税理士試験の合格者はこの資格予備校のパイの奪い合いと言っても過言ではないと思います。
大学入試の予備校で聞くような「うちから〇人合格」の看板を高く掲げて利益を上げるために資格予備校は受講生を本気で支援します。

そのため、資格予備校に通うことで
・実績のある講師たちの徹底した受験指導(彼らは合格させるプロです)
・試験問題の作問者の特徴などから出題される問題の予想とその対応策(基本的に予想の的中率は高いと思って良いです)
・受験仲間がいることでモチベーションが高まる
・大手の予備校だとテストを受けるために自分の現状の実力が分かりやすい(大手だと予備校のテストを1000人以上が受講します)
といったメリットを受けることが出来ます。

独学だと、これらのメリットを受けている相手と点数の競い合いをしなければなりません。
しかし、資格予備校に通っていると同じ条件で勝負出来ます。

九頭も「この先生に出会って考え方がガラリと変わって点数が飛躍的に伸びた」という先生もいますので、資格予備校に通うメリットはかなり大きいです。

税理士試験に独学で受かるにはこのような環境で勉強している受験者たちに勝たなければならないのです。
しかも5科目も!

税理士試験は年々合格が難しくなっている

実は税理士試験ですが、年々合格が難しくなっています。

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さっき、人より良い点数を取れば受かるって言ったじゃないですか!嘘つき!!

九頭九頭

じゃあ、受験する人自体が減ったら?

実は税理士試験ですが、理由は不明ですが年々受験者が減っているという実情があります。
平成27年から平成30年までの4年間の受験者数を見てみるとこうなっています。
ちなみに先ほどの上の表は「延べ人数」でこちらは正確な人数です。

平成27年・・・38,175人
平成28年・・・35,589人
平成29年・・・32,974人
平成30年・・・30,850人

年々受験者数が減り4年間で7千人以上受験者が減っています。
毎年合格率が同じくらいなので、受験者が減れば当然合格者も減ることになります。

そのため、年々合格者が減り、その分難易度が高くなっているのです。

九頭九頭

受験者が減る時って大体モチベーションの無い方がいなくなるパターンの方が多いでしょうから

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逆に言えばモチベーションのある方は合格するまで受験を続けるから受験者が減ってもモチベーションのある方はあまり減らないってことですね

まとめ

ここまで独学で合格することの大変さを理解していただけたかと思いますが、最後にまとめをさせていただきたいと思います。

税理士試験独学合格の難しさ

・合格者の大半は間違いなく即答で「無理!」と答える
・合格するには5科目で上位10%台前半の点数を残す
・ライバルは資格予備校で合格のための対策を万全にしてきた受験生
・当然資格予備校の方が自分よりも合格のためのノウハウ・リソースを持っている
・税理士試験は年々受験生が減っている(受験者減=合格者減)

ということになります。
独学はかなり難しいということを九頭なりにお伝えしたつもりですが、それでも合格を目指したい、という方はかなりのチャレンジャーだと思います。

九頭九頭

でも、そういうチャレンジャーは嫌いじゃないです!

なので、ぜひ頑張っていただきたいですが、しんどいと思ったらきちんと資格予備校の助けを借りましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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